今日も観戦お疲れ様でした。バレーヲタのリオです。
女子大会が終わりました。全チームの選手・スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
今日も今日とて、敗因の結論は「対応力」になってきますが、それでも今日は今までと違った良いところもあったので、完敗でしたが良かったところも拾っていきたいと思います。
始まる前は「今のままでは1セットも取れない…」と思っていましたが、変更していましたからね。
試合結果
日本 1-3 中国
実況
170910 WGCC JPNvsCHN - Curated tweets by stellakin_vb
試合のポイント:セッターに余裕があるパスから生まれるトスはスパイカーが打てる。結果、勝負になる
中田監督のもと、「ワンフレームバレー」と呼ばれている、低く速くのバレーですが。
コート直上にゴムひもを引いてバレーファンにドン引きされたりしていましたが、ついに折れたんでしょうか。いや、良いことです!
ゴムひもよりも低く直線的にパスを返すことで時間を短縮しようとしていたのですが、それ自体は本当に難しいので、できたら凄いのですが、それを一旦やめたように思います。
今日が1番ふんわり。
— リオ@バレーブロガー時々きすまい (@stellakin) September 10, 2017
ですが、何ということでしょう。
セッターが処理しやすいパスが返っていたので、セッターのトスがブレなくなっていたのでした。
おかげでスパイカーが思い切りスパイクを打っていて、中国から1セットを取ることができましたよね。
今日のセッターは今回初登場となる佐藤美弥選手です。
佐藤選手は元々フワッとしたトスをあげるのが得意な選手です。
ちなみに今まで冨永選手が務めていましたが、彼女も元々そういうタイプのセッターです。上尾メディックスの試合を観ていただきたいですね。
冨永選手が悪いというわけではなかったと思うのですが、佐藤選手スタート起用は当たったかと思います。
状態のいい選手を起用する…選手を替えてもチームの実力が落ちないというのはチームにとってとても良いことなので、このスイッチ自体は悪く考える必要はないと感じます。
冨永選手も今日のようなパスが返っていたら…と思いますしね。昨日のアメリカ戦が特にパスが直線的でセッターに酷だったので。
今日はレセプションリベロを交替せずに、井上選手で戦っていたのも今大会で初でしたね。
これまではレセプションに小幡選手、ディグに井上選手でした。
チームのコンセプトが直線的なパスである以上、小幡選手がその通りにレシーブをあげていたんだとは思いますけどもね…。
レセプション高くなる→セッターがボールを処理しやすい。佐藤みやが安定→スパイカーも楽。内瀬戸も日立のときよりブロック見ながら打ってる。
— リオ@バレーブロガー時々きすまい (@stellakin) September 10, 2017
レセプションに入る井上選手・OHの内瀬戸選手・新鍋選手が高く返してくれたので、セッターもトスを丁寧に上げることができていました。
その後の対応力はまた別の問題。中国のトータルディフェンス…対応力にやられ、万事休す
スパイカーが打ててようやく勝負になっていましたが、その後は中国が日本に対して対応してきていましたね。
日本のスパイカーがブロックの間のコースを抜いても、ディガーが待っているんです。
中国はスパイクのレシーブでよく拾うなと感じた人が多かったかもしれません。
中国はブロックでコースをしぼって、空いた部分はレシーブする…そういったシステムができているからです。
日本はスパイクを打っても拾われてしまうので、さらに厳しいコースへ打ったりします。
内瀬戸選手がレフトからストレートコースなど、よく決まっていました。
それに対して、中国はブロックを閉じてストレートへ打ってもブロックに当たるようにしてくるんですよね…。
それで途中から内瀬戸選手のスパイクがなかなか決まらなくなっていきます。
それでもブロックアウトなどで何とか対応していくのですが、最終的には4セット目のように、拾って繋いで打ち返され、日本に手の打ちようがなくなっていきます。
トータルディフェンスの怖いところはそういうところですね。対応力が高いのです。
日本の場合はディグの能力が高い選手が多いのですが、そのおかげでブロックよりもディグで何とかしようとしてしまいます。
ブロックをもっと頑張らなくてはなりません。
そして相手のトータルディフェンスに対してどう戦えばいいのか…それは「攻撃枚数を増やし、ブロックを分散させる」に尽きます。
連日触れている攻撃枚数が少ない件。新鍋選手を堀川選手に替えるなど大胆なことをもっとしてほしかった。4セット目は選手交替に策がなかった
堀川選手はオポジットなので、バックアタックがあります。
4セット目になると、ベンチも「何か替えなくては」と思ったのでしょう。
MBを岩坂選手から奥村選手へ…ここはまだ良かったと思います。岩坂選手がレセプションで狙われて崩されていましたから。少し遅かったと感じましたが。
攻撃枚数が2枚しかないローテーションでレフトが踏ん張っている分には良かったのですが、レフトもトータルディフェンスで封じられ、MBの岩坂選手のスパイクがあまり決まらない…もっと早く交替をと思っていました。
ですが、ここからは雑さを感じます。セッターを佐藤選手から冨永選手へ、OHを内瀬戸選手から鍋谷選手へ、OPを新鍋選手から堀川選手…は中国がマッチポイントの場面でブロッカーの役割のみ…。
ライト側を2枚替えしてみても良かったかもしれません。セッターの佐藤選手が前衛の、攻撃枚数が少ないローテーションで特に。
しかしセッター同士の交替ですが、入った冨永選手はトスが低くなりがちで、とてもいい状態とは言えませんでした…。
状況を打開したいのに、逆に悪循環に陥っていました。
冨永選手に対し、「どういう意図で交替して、コートの中でどうしてほしいのか?」をきちんと伝えていたのか?というのが疑問です。
ここで「自分で考えろ」は本当にナシですよ!
選手が迷った不安な状態でコートに入ったら、それが出てしまいますからね。
ある程度自分で考えることも必要ですが、外からの視点が必要です。チームで戦っているのですから、尚更です。
また、交替した佐藤選手にもフォローを入れるべきです。「どういう意図で交替したのか。次はどうしたらいいのか?」について話すべきですね。
「次」という言葉が選手のモチベーションにも繋がります。セッターを敗因にしてはいけませんよ。
コミュニケーションが必要です。
こういうのが本当にベンチの仕事なので、早くまともなベンチになっていってもらいたいところです。
ベンチが指示をサボったら、勝てる試合も勝てません。
女子大会があっという間に終わってしまいました。
反省するべきところは反省して、来年に向けて頑張ってほしいです。
来年の世界バレーですが、女子は日本開催なのです。結果を求められることでしょう。
今のままでは到底かないませんので、来年へ向けて、『今から』スタートしていってほしいですね。
本当に、お疲れ様でした。