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OQT2016 龍神ニッポン

OQT2016男子大会総括③…疑問点を踏まえて、ディフェンス面について考える。

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どうも。風邪らしき鼻炎から来る喉の炎症で熱まで出たリオです。

いや、熱まで出して考え込んでいたことは、OQT2016男子大会における日本のディフェンスについてです。

もしかしたら、これを読んだ初心者の方なら混乱してくるかもしれないような、そんな記事になります。予告しておきます。

それでもどうなっていたのか知りたい!という方は読むことをおすすめします。

ワールドカップ2015ではこんな姿は見たことなかったのに…と思われた方も多かったでしょう。

OQT2016では、まーディフェンスが全く機能していませんでした。

どうなっていたんでしょうね。端から見た全日本を検証していきましょう。

世界と戦うためのバレーボールにおけるディフェンス


そもそもバレーのディフェンスというのは主にブロック、レシーブ(レセプション、ディグ)なのですが、この日本バレーの最高峰が世界と戦うには「ブロックとフロアのレシーブが連携して守備を行う」ということが必要になってきます。

1人では敵いませんからね。

でも世界も1人で対抗しているわけではないんです。世界も綿密なシステムがあるんです。

この辺はこれから始まるワールドリーグの海外同士の対戦も実況しながらいろいろお伝えできればいいなと思っていますが。

レセプション=サーブレシーブ
ディグ=スパイクレシーブ

この辺の用語も慣れていってくださいね。

とはいっても、現場の代表監督とかが未だに「サーブレシーブ」とか言ってるのはちょっと…と思いますけども。

その辺から直していってほしいんですけどもね。

ブロック面:コミットブロックが多かった


ベネズエラ戦はやってはいたけどそこまで酷くはなかったのですが、大事な中国戦、ポーランド戦、イラン戦は明らかにAパスが返ったらクイックにコミットブロックで飛んでいましたよ。

コミットブロック=(Aパスが返ったら~とか場面を限定した上で)あらかじめ予測して跳ぶブロック。キルブロックが主に目的?
リードブロック=単純にトスが上がった方に跳んでいくブロック。後半に相手スパイカーがブロックを避けてアウトにしてしまったり、後からじわじわ効いてきます。

ブロックの用語は他にもいろいろあります。

バンチ・シフト
スプレッド・シフト
↑ブロックを跳ぶ前の定位置と言いましょうか。

「バンチ」ってよく言いますが、サイドのブロッカーが中央に寄っている状態です。これはメリットとして、真ん中からのクイックやバックアタックなどに対して、サイドのブロッカーも一緒にブロックを跳ぶことができます。

サイドへブロックが遅れないかという心配があったりしますが、本来なら「遅れない」というのが当たり前ですかね。釣られたりしていなければ。

バレーボールのトレンドは近年はもっぱら「バンチ・リードブロック」。

バンチ・シフトからリードブロックで跳んでいくという形です。リードブロックで跳んでいれば、サイドへ遅れる心配はありませんし。

スイング・ブロックとか言ったりしますが、これはブロックへ跳ぶ時のフォームのことです。助走をつけるために腕を振って跳んでいきます。

ちなみに、日本はバンチ・リードブロックはしていません。

ワールドカップでやっていたのは、リードブロックを軸としたオプション(コミット)を使ったブロックをしています。

これはシステムっぽく言っている記事はありますが、そんなにシステムはなくブロッカーの読みに頼っているため、システムがないんですよね。

ブロック面:「ぴょんぴょん」ばかり


私のTwitterでもよく出てくる「ぴょんぴょん」は「Aパスが返ったとか一定の条件でブロッカーが何も考えずにクイックにコミットで跳んで行き、無駄にクイックに釣られてしまった状態」と思ってください。

あまりにもお間抜けな状態なので、ひらがな表記です。

中国戦が特に酷く、中国には研究されていて、「こいつらAパス返ったら自動的にコミットしてくれるから、サイド攻撃で攻めよう」という作戦で来られていたんですよ。

中央のMBがクイックに釣られてしまうので、サイドブロックは1枚で跳んでいくことになり、ただでさえ2m越えばかりの中国に不利な戦いを強いられていました。

そんな戦況はこんな記事にもよく書かれています。

参考:日本男子バレーに必要な本気の改革 露呈した層の薄さ、対応力不足

「ワールドカップはパーフェクトだった」とか言い張るのにまず呆…(略)、それよりもここです。

たとえば、初黒星を喫した5月29日の中国戦。警戒すべき最重要ポイントはミドルブロッカーのBクイックであり、ライト側でブロックに跳ぶ清水が初めからやや中央に寄り、Bクイックに対するマークを厚くする。それが事前の対策だった。

 だが中国も、当然ながらW杯での日本の戦いぶりを見て対策を練ってくる。ブロッカーが寄っていることを確認すると、セッターは前日のフランス戦で高い決定率、効果率を残したミドルではなく、清水が中央に寄ることでスパイクコースが空いたレフト側からの攻撃を多用した。

 日本にとっては予想外とも言える中国の攻撃パターンに、少なからず動揺があった、とミドルブロッカーの富松崇彰は言う。

「このローテでは、70%以上クイックというところでAパスが返っても使ってこない。『あれ、何でだ』と思ううちにサイドから決められる。そこで割り切ればよかったんですけれど、割り切れなかった。全部が後手後手でした」

Aパスが返ったらクイックにぴょんぴょんが日本の実際のプレーでした。

それでも一応、「Aパスが返ったらクイックにコミットブロックでいく」というのが日本のブロックの主なオプションでした。

ここを踏まえて、次に行きましょう。

ブロック面:フロアとの認識の違い?


ここからが混乱の始まりです。不可解な記事…。

参考:貫けなかったサーブと守備システム。男子バレー、本当は勝ち筋があった!?

 昨季のV・プレミアリーグでは豊田合成や堺などがリードブロックを徹底していたが、豊田合成のアンデッシュ監督に、「相手が世界でもリードブロックで戦えると思うか?」と聞くと、首を横に振った。

「そうは思わない。1つのシステムだけではなく、相手や状況に応じたたくさんの、たくさんのブロックシステムを組み合わせなければならない」

 大会5日目、オーストラリアに敗れて五輪出場の可能性が断たれたとき、永野は次のように話してくれた。

「ワールドカップの時はもっと、コミットブロックだったり、ライトに走ったりレフトに走ったりというのをやっていましたが、今回は基本的にリードブロックを多用しようということでした。監督の指示だし、僕らは監督を信じてます。なので僕らはやるだけです」

 それ以上の言葉は飲み込んだが、目には無念の涙が浮かんでいた。

「日本がワールドカップで使っていたブロックシステムを各国が研究していたから」というのが、2年間で築いたオプションを封印した理由だと指揮官は言う。しかし大会途中からは再びオプションを使う場面が増えた。

 今大会、選手たちが納得して自信を持ってコートに立てていたのか、疑問が残る。

永野選手が言う、「リードブロックを多用しようとしていた」ということが本気で納得できませんでした。

目の前には「ぴょんぴょん」ばかりでしたからね。

また、日本が「リードブロックだけでは勝てない」というのは思い込みです。まず日本がリードブロックだけで挑んだことがありませんのでね。

やったこともないのに、初めから勝てないと言っているようではちょっと信憑性に欠けます。

そもそもオーストラリア戦くらいまでは完全にぴょんぴょんの方で、それから最後2戦はむしろリードブロックの方が多かったのですから。

記事ですと、まるで大会後半にコミットのオプションを使った方が増えたという内容で、完全に逆なんですよね。

この記事に対するバレー観戦に精通している方々のご意見↓
参考:日本のトップ・カテゴリにおける【リード・ブロック】って、本当に【リード・ブロック】なんだろうか?! #vabotter

「バンチ・リードブロック」が世界のトレンドだとお話ししましたが、これやったら日本が強くなる!ということでは勿論ないのですよ。

しかし最終的には「フロアを無視して、ブロッカーが好き放題跳んでしまってディフェンスが崩壊した」というのが今大会のディフェンスに関する見方です。

フロアの言い分も記事を読んでいてそうなんだろうなと思いましたけど、大会期間中にいくらでもコミュニケーションは取れたはずです。

試合中でもいいです。フロアからきちんとした指示が飛んでいれば、ブロッカーも迷っていろいろなところに跳ぶということはなかったはずです。

その辺の認識の違いも正直よくわからないところではあるんです。

例えば、最初から日本が「リードブロックしていた」なら、私達が実際に試合で見たぴょんぴょんは何だったんだろう…と。あれがリードブロックなの?というところです。

あれをリードブロックというには苦しい…苦しすぎます。

何故ライターさんはアンデッシュ監督に「今の日本はリードブロックできているのですか?」という質問はしなかったのか。

まあ、「NO」という答えが返ってくるでしょうけども。

それにもっと上の記事では、「Aパスが返ったらコミット」というブロッカーの意識が透けて見えます。

なので、どうもこの辺は腑に落ちないです。南部監督はリードブロックしろと言っていたと?

リードブロックをわかっていないんでしょうかね。

それでも1つ言えることは「選手達がリードブロックのみにする勇気はなかった」ということはありますね。

これもチームを変える取り組みとして、苦労する場面だと思うのですが、選手達にはリードブロックを徹底する勇気を!

無駄なぴょんぴょんよりはずっといいので。

ブロックとフロアの連携面:目を見張ったのはリベロ・酒井選手が入ってから


最後の2戦は現地で観戦することができたのですが、酒井選手がまとめていてコミュニケーションをよく取っていました。

ジェスチャーでわかるのですが、ブロッカーが跳んで降りて、後ろのフロアの酒井選手を見るんです。「今のブロックの跳ぶ位置どうだった?」と。

そしたら酒井選手がジェスチャーを返すんです。「間を抜かれていた。もっと間を閉めた方がいい」と。

現地で観戦する機会がありましたら、こういった選手同士の細かなやり取りを見ることもおすすめです。

リードブロックが増えましたし、酒井選手が現場を本当に引き締めてくれていたというか。

なんで最初から使ってくれなかったんだろうな…ということは思いますよやはり。

敗戦処理ばかりで、何だか申し訳ないと思いました。

ディフェンス面総合結論:ワールドカップ+αどころか、完全に後退


練習しなくなったなど、監督のせいにしてもダメなものはダメです。

システム構築をきちんとできていれば、同じ戦い方をしていても勝てたはずです。

日本がAパス返ったらコミットしてくる戦術で来るのを読まれるのは予測できていたのか?

記事や口ではそう言いますが、ちょっとこれは苦しい言い訳ですよ。

予測できていなかったのでは?という戦い方でとても残念でした。

今後の課題


日本は以前から「ブロックがザル(のようによく通ってしまう)」とよく言われています。

ブロックでもう少し海外のスパイクを何とかしないと、ディグからのトランジション・アタックには繋がっていかないです。

スパイクに繋げていくには?と考えた時に、ブロックは不可欠です。

そこで必要なのが、ブロックとフロア・ディフェンスを連携した「トータル・ディフェンス」です。

背の小さな日本がキル・ブロックを狙うことは難しいので、ワンタッチを取ったり、コースを限定してディグに任せたりスパイクアウトを狙ったりというプレーができなくてはなりませんよ。

それに選手起用の前に選手の頭の中を変えていかなくてはなりません。

特にNEXT世代は大学でも組織的なディフェンスはやって来ないですし、組織的にディフェンスをするというのにとても弱いので。

その辺はどうしていくのか。

日本に合ったディフェンス・システムを構築できる監督を招いてほしいのですが。

東京五輪まであと4年、崩壊したディフェンスをどう立て直すのか注目です。


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