バレーボールのミカタ

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OQT2016 火の鳥ニッポン

OQT2016女子大会を終えて、もうわかりきっているけど敢えて書く6つの課題

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女子大会が終わりました。さあ、次は男子だと言いたいところですが、ここで女子大会を一度反省しなくてはなりませんね。

目標であるリオ五輪の出場権を獲得できたことは大きいです。もしかしたら、危ないのではと途中思ってしまいましたしね。

本来なら、世界ランキング的に日本女子はどのチームよりも格上なんです。全勝1位通過が本来のところでしょう。

それを忘れてはいけませんし、特にアジア勢との戦い方はお粗末だったと思います。

何故そうなってしまったのかというところを、長年見てきたファン目線で今から考えておきたいと思います。

問題点①:サーブが弱い

まずこれです。何といっても強いサーブを打っていかなくては意味がありませんよね。

大会通じて、サーブが走っていると日本は有利に立てるし、オランダのような先進的なバレーをしているチームにも優位に立つことができます。

いわゆる「世界標準」ですが、ハイキュー!!に出てくる「バンチ・リードブロック、トータルディフェンス、テンポの概念」などは今のバレーのトレンドです。

これさえやっていれば必ず勝てるということではないのですが、優勝できる国は大体皆やっています。

現状は日本女子でその戦術はほとんど取り入れられていません。昔ながらのコンビバレーが主流です。

技術的には、日本女子は世界から見てもレベルが高いです。その個々のレベルの高さだけでロンドン五輪で銅メダルを獲ったのです。

よく「日本は小さいから、日本固有の戦い方でなければ勝てない」と言われがちですが、そんなことはありません。

「サーブで攻める」ことは、世界標準を取り入れている国でも、背の小さな日本であっても同様です。

日本女子のスタメン平均身長は180cmを越えており、そろそろ「日本は小さい」と言うのもおかしい話ですけどね。

世界はもっと高いのは確かなのですが、それでもサーブで攻めることはどの国であっても共通認識なんです。

韓国戦やタイ戦では、サーブで相手を崩すことができなかったので、試合で優位に立つことはほとんどありませんでした。

韓国もタイも日本にとっては格下のチームに違いありませんが、サーブで攻めるだけで日本と互角以上の戦いができるのです。

チームの完成度としても、韓国やタイの方が日本よりも上回っていたことは否定できません。

もっと強いサーブを打つ必要があります。ジャンプフローターではなく、今後はジャンプサーブが必要です。

オランダ戦で、長岡選手のジャンプサーブが崩したりサービスエースを取れたことは今後にとって収穫です。

女子は今後男子化が進み、ジャンプサーブがトレンドになっていくような気がしますし。

問題点②:ディフェンス戦術

まず「スパイクレシーブの練習をたくさんしてきた」というのも、練習でノーブロックで直接ディグする練習ばかりしてきたようなのですが、基本的にノーブロックでディグはほぼ不可能でした。

ブロックアウトに阻まれました。

特に韓国戦で、フロアのディフェンスの布陣で、日本女子がかなり前めに構えているのはかなり問題に感じました。

何故かというと、韓国のキム・ヨンギョン選手だったりイタリアのエゴヌ選手だったり、背の高く打点の高い選手は「スパイクを下に打ち落とさない」んです。

コートエンドを狙ったり、ブロックアウトをしてきたりしてきます。守備がいないコースへ打ち込まれたりもしました。

勿論スパイカーが日本側のディフェンスが前になっているのを見ていて、そこでボールが遠くへ飛んでいくように打っているのだと思います。うまい選手ですからね。

それに対して、前に構えていると、どうなるでしょうか。ブロックアウトの遠くへ飛んでいくボールを拾えなかったりしましたよね。

タイ戦辺りから、リードブロックで対応する場面が出てきて、ブロックでワンタッチを有効に取ることができるようになったので、そこから試合は善戦するようになりました。イタリア戦、オランダ戦で善戦できました。

ブロックの役割は大事です。

これまでの眞鍋ジャパンはセッターを固定できず、大型セッターの宮下選手を起用してブロック・システムをきちんと構築するべきだったのですが、そこを蔑ろにしてきたためにこういった事態になったのだと思います。

日本は小さいからレシーブを頑張らなくてはとレシーブばかり練習していては、ディフェンスが機能しなくなってしまいます。

リオ・オリンピックまで時間がそんなにないですが、今のメンバーで今大会のようなやっつけではないブロック・システムをある程度作らなくては戦えないと思います。

問題点③:攻撃枚数の少なさ

特に肝心な時に木村選手・長岡選手にトスが集まりがちでした。

彼女達は決して能力が低いスパイカーではないので、ある程度は頼ってもいいのですが、序盤に打数が多すぎて正直「ガス欠だったな」という試合もありました。

そんな場面でMBが決めることができれば、重要な時にトスが集まるスパイカーを少し休ませることができますよね。

Aパスでなくてもネットから離れたところからのクイック、そしてライトからオープントス(ハイセット)をもっとほしいです。

荒木選手や島村選手はハイセットも打ちこなせるパワフルなスパイカーですからね。

MBに求められるのは実はスピードではなくパワーです。

前衛ライトからMBが打てると、レフト、ライト、そして真ん中からの長岡選手のバックアタックなど攻撃パターンが増えていくんですよね。

長岡選手が前衛の場合は、MBが真ん中から攻撃すればいいと思います。

そして後衛WSのバックアタックが極端になかったですよね。

これも含めると、攻撃枚数は4枚になります。ブロッカーは3枚ですから、それ以上の攻撃枚数で相手を惑わすことができますよね。

オリンピックになりますと、トータルディフェンスのチームが多くなりますし、上位チームになるとリードブロックで対応してくるので、どうしても攻撃枚数が必要になってきます。

問題点④:若いスパイカーが育っていないように見える

もうこれはそう見えるだけだと私は思っています。

打ち屋は揃っているんです。あとはセットアップでスパイカーの持ち味を出せるのかどうかが大事なんです。

そこができているかどうかで試合を左右するくらいです。

日本女子は特にサイドアタッカーが充実しているので、そのスパイカーが持ち味をきちんと出すことができればもっと上に行けるはずなんです。

MBも例外ではありません。高い打点からのクイックやブロードがあまりに見られなかったので、これでは通用しませんよね。

特にイタリア戦では木村選手が決まっていたから良かったものの、木村選手以外の選手へのセットアップは低かったと思います。

もっと高く上げていれば、石井選手も打ってくれたと思うんですよね。

序盤好調に見える石井選手や不調に見える古賀選手がまるで失速しているように見えたのですが、セットアップの問題が解決すればもっと生き生きするのではないかと思います。

問題点⑤:セットアップ

宮下選手、田代選手いずれもそうなのですが、まだ肝心な時に低くなってしまったりするのが問題ですね。

やはりこれだけのスパイカーをもっと行かせなければ、試合になりませんよ。

眞鍋監督は岡山シーガルズのメンバー(山口選手、宮下選手、丸山選手)を入れて、その速い低いバレーを取り入れようとしたのかもしれません。

「忍者」なんて言われたりしましたよね。これも可笑しい話なのですが。

しかし、速い低いは現在世界には本当に通用しません。

どうしようもなくなり、最終的に高いトスで木村選手がスパイクを決めまくるという、木村選手に頼まざるを得なくなりました。

「最初からこれをやっておけば良かったんじゃないの?」と思われるかもしれません。

しかしこの連戦を木村選手1人で乗り切れると思いますか?

木村選手だけが素晴らしいスパイカーというわけではありません。他の選手もきちんと自分の色を持っていて、力のある選手なんです。

木村選手だけではなくて、この全員が力を発揮したら、もっと強い日本が見れると思いませんか?

こういったことは、過去何度もありました。4年前のロンドンOQTでも木村選手に頼りました。これをいつまで続けるのでしょうか。

木村選手がいつまでも力を残したまま現役でいれるという保証は一切ありません。

木村選手がいなくなっても、強い日本女子バレーであるためには木村選手以外の現在残っている選手の力が必ず必要です。

問題点⑥:バレーを面白く伝えられない実況・解説

相変わらずツッコミどころ満載でした。

よく言う「攻撃のテンポを変えよう」というのは、ハイキュー!!に出てくる「テンポ」とは全くの別物です。

日本女子バレーは誰がトスを上げたとしても、2ndテンポのコンビバレーであることに変わりはありません。

試合の実況を通して何度か訴えてきましたが、まだまだ出ます。男子でもこれが量産されていくのは目に見えています。

川合さんが特に言っていることが二転三転するのも気になりますしね。「速いの」と言ったり「高くゆっくりしたトスを」と言ったり。

これら間違った知識を民法ゴールデンタイムに垂れ流すことについても、どこかで見直さなくてはならないと思うのです。

バレーの五輪出場の瞬間最高視聴率は年々落ちていますよね。

それはどういったことが原因なのか、テレビ局側は考えたことがあるのでしょうか。

まあ、どこかで視聴者も慣れてしまうんですよね。感動的なことが感動ではなくなっていくのです。

ですが、それだけで女子の人気はここまで落ちたでしょうか。人気選手が辞めたなどの理由も違います。

タイ戦のような試合をしてしまったことがあると思います。あれは途中まで負け試合だったことは素人の方でもわかるはずです。

オリンピックでメダルを獲ったチームが格下に負けたり苦戦しているところは見たくないですよね。

ようは期待に応えられていないんですよ。

そしてヒロインを作りたがりますが、選手の押し売りにもう見ていて疲れてしまいます。男子もそうなのですがね。

テレビ局側の推しもこの選手と特定できている感じがもうつまらない…推しの選手が活躍できなかった時のフォローがウザい。

いい時は常にヒーロー・ヒロインは確かにいたかと思いますが、たまたまなんじゃないかと思います。これも結果論なのです。

ヒーローやヒロインは作られるものじゃない。自然とそこにいるものだ!

いい加減、バレーの面白さをもっと伝えてほしいですよ。本当に。

課題を克服しなければ、リオは出るだけで終わってしまう

これらの問題は、実は以前からずっとあったことで、それから目を背けてしまった結果だと思います。

日本女子バレーが力が落ちたということではないんです。選手層はよりいっそう厚くなっています。

しかし力を束ねて戦っていくブレーンが足りないと感じます。策がないでは困ります。

まあ、リオは出られただけで良しとして、1度痛い目に遭った方が良いのかもしれませんよね。

本来なら、オリンピックはメダルを目指して行く場所であって、出られただけで良かったでは済まされません。女子は特に。

予選敗退になったら、バッシングでもありそうな気がします。前回銅メダルですからね。

そして女子バレーの人気がまた落ちてしまうのではないかと不安になります。

ですので、本当に頑張れニッポン!

そして、男子も続け~!という気持ちです。今は。

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