バレーボールのミカタ

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FC東京 JTサンダーズ Vリーグ16/17シーズン サントリーサンバーズ ジェイテクトSINGS パナソニックパンサーズ 堺ブレイザーズ 東レアローズ 豊田合成トレフェルサ

Vプレミアリーグ男子16/17 総括①~男子のbickの本数は女子以下だった件~

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どうも。バレーヲタのリオです。

今シーズン、本当にお疲れさまでした。

男子の試合を全て見終わって、何だかいろいろ思うことがあったので、今後へ向けて書いていく連載です。

第1回目は、「プレミアリーグ男子16/17における1試合中のbick本数が女子以下だった件」についてです。

特にファイナル。

女子の方がバックアタックやってんじゃん(笑)ってことです。

男子の方が女子よりもレベルが低いってことじゃないんですよ? そこだけは否定させてください。

むしろ、男子の方がやっているバレーはいっそう進化していますし、今後も伸びていくんだろうなと予感させてくれました。

しかしレベルが上がっているだけに、唯一ここだけがどうしても引っ掛かるんです。

bick(ビック=バックロークイック)とは

何のことかよくわからなかった方は、以下をご参考ください。

参考:バレーぺディア様より。「bick」「パイプ攻撃」

〝bick〟とは〝back row quick〟の略であり、「後衛のアタッカーが打つ〝quick〟」の意味です。日本と違って、スロットとテンポの概念が浸透している海外では〝quick〟は、セッター位置に近接するスロットから打つファースト・テンポを意味します。

バックアタックのことですね。

海外のバレーの実況を聞いていると、ライト側からの清水選手のバックアタックを「バックロー」と呼んでいたりしていますし、定義はやや曖昧です。

海外ではどの位置からでも1stテンポで突っ込んでいるバックアタックならば「bick」らしいです。

この記事で注目したいのは、OPオポジットのライト攻撃ではなくて主に「OH(WSウイングスパイカー)の真ん中からのバックアタック」のことです。

日本の実況などでは「パイプ攻撃」と言われがちですし、実際選手達も「パイプ」だと思っているようですので、それはそれで間違いではないですけどね。

実際選手達がやっているのはbickの方だったりするんですけど、それを「パイプ」と呼んでいたり。

しかし、選手達が意識しているかどうかは今回は扱いません。

あと、どっちがどうだとかは今回議論しません。

とにかく今シーズンのプレミア男子で気になったのは、「このバックアタックの攻撃自体が少なすぎた」ということです。

いや、ずっと前から気になっていたチームはあったりしたんですけどね。

何も豊田合成だけの課題ではない。プレミア男子全体的にbickが少ない

ファイナルが近付くにつれて豊田合成の攻撃枚数の少なさが目立っていましたし、豊田合成がどうしても勝ちきれなかった原因はやはり「OHのbickがない」「攻撃枚数が足りない」ことだったと思います。

しかし、攻撃枚数が少ないと感じたのは何も豊田合成だけではありません。

東レはわりとbickはある方だが、見せ玉的な扱い

優勝した東レはレギュラーの両OHにバックアタックはありますが、試合中の本数はさほど多くはありません。

見せ玉として相手を惑わそうと使うくらいですね。

そして米山選手へここぞの時にあげているイメージです。

豊田合成は両OHがもっと助走へ走らなければならない

今後再び優勝を目指すのなら、もうOHの攻撃参加は確実に入れていかななくてはと思いますよ。

OHは高松選手がbickしますがレセプションが乱されるとあまり使えず、対角の山田選手はそもそも走りません。

プレミアで1番少ないですかね。

このままで15/16シーズンは優勝したのですがね…他のチームのレベルアップと同時に苦しくなりました。

ジェイテクトはリーグで1番攻撃参加しているチームだったが…

3位のジェイテクトは、バックアタック本数はプレミア全体の中だと多い方です。

それは、助っ人のカジースキ選手のポジションがOHで、彼に頼っている部分があります。

対角の高橋和人選手、ファイナル6で復帰した浅野選手はカジースキ選手に比べれば少ないです。

もっと対角OHのバックアタック本数は増やしてもいいところです。

サントリーはまだまだ発展途上。疲労が出ると走らなくなる

サントリーは、若いOHのスタミナ切れを感じました。

シーズン序盤は思いきりのいい助走が見られていたのですが、ファイナル6の頃などはもう…最後は攻撃枚数の少なさに泣いたところもあったかと思います。

鶴田選手など身長が大きくなくてもOHとしてやれる選手はいるのですが、守備固めでバックアタックなしなど、どっかの国の代表のバレーみたいになっているのも残念です。

パナはせっかくOHが強力なのに、その力は活かせていない

パナソニックは、OHに助っ人を起用していてそこはジェイテクトと共通しているのですが、クビアク選手のbickは1セット中に1~2本というところでしたね。

カジースキ選手は見ているだけでも1セット中3~5本数は打っているので(そのセットによりもっと多い)、差があります。

クビアク選手はいつでもあれだけ全力で助走しているのに…。

対角の福澤選手の方がbick本数自体は多かったかもしれません。それでも2~3本でしたかね…。

堺はレギュラー固定ができていなかったので判断しづらいが、bick本数はやはり少ない

千々木選手がケガから戻ってきて増えてきたという印象でした。

しかしそれでもその千々木選手に守備固めを入れてしまうので、バックアタック自体は減ってしまいがちです…。

この守備固めはどっかの国の代表と同じようなパターンだと考えています。というか、同じです。

両OHのbickがあるJT。しかし試合によって使う本数が違ってしまう

JTは試合によって多かったり少なかったりします。

少なくなってしまう試合、それを何とかしたいところです。

スパイカーの助走はきちんとしています。あとは使うかどうかですね…。

高火力が持ち味のFC東京だが、助走をよくつぶされる…

FC東京の場合、OHの手塚選手はチームのエースで、ジェイテクトのカジースキ選手のように決めてほしい場面でトスが上がるのでバックアタック本数は多い方です。

ですが、対角の和中選手にはバックアタックがありません。そもそも走りません。走ってほしいですけど…。

手塚選手は本数を打っているはずですが、相手からすると「手塚選手のbickをつぶそう」と格好の的になりがちです。

手塚選手の助走経路がつぶされてしまうのをよく見かけました。

手塚選手が走っていく位置(スロット)を工夫する必要があると思います。レフトやライトへ回ったりね。

日本人のOHがカジースキ選手の本数並の打たないと、OPばかりはもはや苦しい

まあ、逆にジェイテクトは日本人OPのスパイク本数を増やしてほしいところもあるんですけどもね。ファイナル3などは多かったですが。

男子の国内リーグはよく「(外国人助っ人選手)頼み」と揶揄されてしまいますよね。

しかし、もうそうは言っていられない時代がすぐそこまで近付いてきている!と思うほどに、プレミア男子は今進化の真っ最中です。

今後もっとハイレベルな戦いになっていきます。

特に東レが「サーブを強化して」優勝したことで、サーブ戦術が見直されるでしょう。

もっと強いサーブでスパイカーを攻撃に参加させないようにしていきます。

そうなった時に、バックアタック本数が少ないようなチームは淘汰されていくでしょう。

生き残ることができたチームが優勝します。

アップデートが鍵を握ります。

レシーブが乱されてもカジースキ選手並にバックアタックしていくようなOHを前後に入れないと苦しいことは間違いなさそうです。

そもそもスパイカーが助走しなければ、セッターはbickを使ってくれない

OH選手達が助走しなければ…という問題もあるんですよね。

ほとんどのセッターは、トスをあげる前に、相手ブロッカーの位置と味方が助走できているかを確認しています。

セッターの選手がチラッとブロッカーを見る素振りはよく見られるので観察してみてくださいね。

セッターは上がったボールの落下地点に素早くもぐりこんで、ブロッカーをチラ見して、そこからトスを上げる動作に入ります。

ブロックが高い箇所を発見すると、他のところの方が決まりやすいと判断してトスをあげたり…運動能力・観察力・判断力が必要なポジションです。

ボールの落下地点へ移動→相手ブロッカーの観察→味方の動きを視界に入れてスパイカーを選択→セットアップ(ジャンプトスだったりフェイクを入れたりするとさらに動作が追加され難易度が上がります)。

全ては一瞬です。ものの3秒ほどですかね…。

ハイキュー!!でも影山がセットアップ前にブロックを見ている姿がよく描かれていますよね。

フェイクを入れる姿なども描かれています。

いろいろなものを見ているセッターですが、準備できていないスパイカーにトスをあげてしまったりするのはプレミアリーグクラスのセッターにはやってほしくないところ…。
しかしその前に、スパイカーが勢いよく助走しなければ、セッターの視界に入るということはありません。

「今準備できてないんだ」とセッターに判断され、トスは上がらないということになってしまいます。

また、セッターが心理的に追い詰められ、bickを使えなくなってしまうのは国内リーグでよくあることです。

しかし、スパイカーが「どうせトスが上がらないから」と諦めず、助走をし続ければ「あの選手はいつでも準備ができているのか!」と気付いてくれます。

bickを使うかどうかはセッターにもかかっている。セッターの意識のアップデートも必須

よく「レシーブが返っていい状態だから今だ!」と言わんばかりにbickを使って相手ブロッカーの推測(ゲス)ブロックに引っ掛ってシャットアウト…というパターンもプレミアリーグでよく見かけます。

そうではなくて、レシーブ…レセプションやディグが乱されてネット際にボールが返って来なくてもbickを使っていってほしいのです。

たまにbickがドシャットされてしまう場面、とても視界が開けている…相手ブロッカーからしたらスパイカーの動きが見え見えで、打ってくるのがわかってしまうという場合が多いです。

あと1本シャットアウトされると萎縮してか使えなくなる場面も…こういったのはなくしていってほしいですね。

シャットアウトはスパイカーがそれだけブロックにぶつけているということですから、スパイカー側の工夫も必要ですし。

そしていい状態でbickを使っていくのもいいんですが、苦しい時でも使えるかどうかは今後「分かれ目」になっていきます。

サーブで崩されることを想定したら、「いいレシーブが返ったらbickを使う」なんて考えていては1本も使えずに終わってしまいますよ。

OPへ負担がかかって消耗してしまいます。

シャットアウトなんて怖くない!MBのクイックと連携したbickで勝負

「MBとの近接スロットからのbick」がほしいですね。

MBが助走して(これも前提として必要なのですが)、そのすぐ近くからbickへ助走すれば、相手ブロッカーからはどちらが打ってくるかわからないですからね。

トスも見た目ではあまり変わらなくなりますし。

リードブロックでトスを見ながら跳んだとしても、クイックかbickかブロッカーに迷いが出てきます。

一瞬の判断を鈍らせる勝負です。

いわゆる「パイプ攻撃」というのは、レフトとMBのAクイックの間くらいの位置で打つのですが、それだと相手ブロッカーからはスパイカーの動きが「見え見え」なんですよ。
FC東京の手塚選手の件でも触れましたが、OHがバックアタックを打つ位置(スロット)というのはもっと工夫が必要です。

東レの鈴木選手がやっていますが、中央からだけではなくてレフトからでもバックアタックがあるといいですね。

 

ブロックを振るのはスパイカーの攻撃参加意識だ!というのが世界の当たり前なのですが、日本でもその当たり前に近付きましょう。

OHは打たなくても全力で助走し、セッターはそれを見て選択していく…。

現在プレミアリーグ男子のレベルは本当に上がっています。

プレミアの1チームが世界に通用するチームになることも必要ですが、この戦国時代へ突入したVプレミアリーグで戦い抜くには各チームがレベルアップするしかないですよね。











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